ぶっといサブベースを簡単に!
ハウス、ベースミュージック、ヒップホップなど、クラブミュージックのみならずあらゆるジャンルで重要なサブベース。
トラックの土台となり文字通り下から楽曲を支えるサブベースですが、超低音の作りこみは制作環境などにも左右され、特に初心者の方には難しいものです。
そこでこのSubLab XLでは、多彩なプリセットから音色を選ぶことで初心者でも簡単に豊かなベースサウンドを得ることができ、同時に繊細なパラメータによって細かく音色を作りこんでいくことも可能です。
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SubLab XLはこんな方におすすめ!
SubLab XLの使い方
ここからはSubLab XLの使い方を簡単に解説していきます!
SubLab使い方解説動画
下位版のSubLab解説動画ですが、大枠の使い方は共通です。
SubLab XL使い方
プリセットブラウザ
SubLab XLには多数のファクトリープリセットが収録されており、その中から好きなものを選んで微調整するだけで簡単にバリエーション豊かなベースサウンドを扱うことができます。
歪ませただけのサイン波にはサヨナラです。
Soundセクション
Synthセクションはサブベース作成に特化したシンセサイザー(オシレーター)となっており、Sine, Triangleなど複数の波形から選択して鳴らすことができます。
アンプエンベロープなどのパラメータについては後述のModセクションに依存します。
Sampleセクションは任意のサンプルを読み込み、サンプラーとして鳴らすことができます。
ファクトリープリセットとして非常に多くのサンプルが同梱されているのに加え、手持ちのサンプルを読み込んで鳴らすことも可能です。
X-Subセクションはいわゆるサブハーモニックジェネレーターで、鳴らしたノートよりも低い帯域に音を付加することでより図太く、存在感のあるベースを作ることができます。
スマホなど小さいスピーカーではほとんど聴こえない音域ではありますが、通常では困難な超低域のコントロールが簡単になるSubLab独自の技術とのことです。
Modセクション
Volパラメータは前述したSynth, Sampleセクションのアンプエンベロープです。
一般的なシンセサイザーと同様にADSRを調節できます。
ファクトリープリセットでは実機再現などのため、Sustainが0%であったりReleaseが長く設定されているものが多いです。
ミッドベースにレイヤーするベースとして使う場合などはそのままだと扱いにくいと思うので、まずはここから弄っていくと良いでしょう。
Pitchパラメータはその名の通り音程変化のエンベロープが調節できます。
アタック部分に高音から落ちてくるようなピッチ変化を付けることで、よりアタック感を強調する効果があります。
Filterパラメータは後述するFilterセクションを制御するためのエンベロープです。
Amountを上げることでFilterに動きを付けることができ、0%にするとFilterのかかり方は固定されます。
LFOパラメータはサウンド全体に動きを付けることができます。
Synthの音程を揺らしてビブラートのような効果を付けられる他、後述するMixer, Filter, FXセクションにもアサインできます。
Glideパラメータはグライド効果(あるノートから滑らかに次の音程に移動する技法)を調節できます。
808ベースなどでは定番の手法ですし、一般的なシンセではあまり見られないBPMに合わせたグライド速度の調整も可能です。
Filterセクション
FilterセクションではLowpass, Bandpass, Highpassの3種類から一つ選択し、サウンド全体にフィルターをかけられます。
サブベースとして使用する場合、その性質上Lowpassフィルターを使い低域のみを抽出することが多いでしょう。
下部ではSynth, Sampleそれぞれに対してフィルターをかける割合を調整できます。
Mixerセクション
MixerセクションではSoundセクションで設定したSynth, Sample, X-Subの3種類それぞれに対し、音量バランスを設定できます。
音量バーの左側にあるアイコンをクリックすると各セクションごとにミュートが可能なので、それぞれ単体の音を確認しながら音作りする際に便利です。
Toneセクション
MixerセクションではSynth, Sample, X-Sub 3種類のセクションそれぞれに対し、スペクトラムアナライザが表示されています。
この部分が意外に多機能で、最終的な出音の調整が全てここで賄えるようになっています。
①2バンドEQ
ハイシェルフ、ローシェルフの2バンドEQが搭載されています。
②マスターゲイン
最終的な音量を調整します。
③マキシマイザー
パラメーターを下げるほどマキシマイザーが強くかかるようになり、より迫力のあるサウンドが得られます。
④ステレオイメージャー
超低域はモノラルのまま、中低域以上を左右に広げることでより迫力のあるサウンドを演出します。
一般的なイメージャーと異なり100%でかけても限度のある広がり方をするので、アグレッシブな音作りをしたい場合は積極的に広げてみてもいいかもしれません。
FXセクション
FXセクションでは5種類から選択して最大4個までのエフェクトをかけられます。
同種のエフェクトを多段掛けすることも可能です。
各エフェクト右下の「+」ボタンをクリックすることでAdd Effect画面を表示できます。
歪み系エフェクトがかなり充実している印象です。
一つだけでなく複数の歪みを組み合わせることでより派手なサウンドが得られるでしょう。
マクロ
UI右上のパラメーターからマクロが設定可能です。
ファクトリープリセットでは複数パラメーターがマクロにアサインされているものもあり、より直感的にサウンドのバリエーションが得られるようになっています。
また、UI左側にはMacros画面への切り替えボタンがあります。
Macros画面ではより視覚的に簡易な音作りが行えるようになっています。
見ているだけでも楽しいので、この画面を表示しながら鍵盤を押して眺めてみましょう。
こんなのもあります。
実用的な使い方
ここまで各部位ごとの説明を簡単に行ってきましたが、特に初心者の方に向けてよりシンプルな使い方を説明します。
プリセットを元に弄る
SubLab XLにはプロの手によって作られたプリセットが山ほど収録されているので、これを使わない手は無いでしょう。
今回はCrushedカテゴリの中にChest Exploderというカッコイイ音があったので、これをもとに使ってみます。
VolパラメーターでADSRを調節
このままだとリリースが長すぎてレイヤーするサブベースとしては扱いづらいです。
Volパラメーターを見てみるとReleaseが1.8sに設定されていました。思い切ってここを短くして、歯切れの良い音にします。
Mixerセクションに注目
ここでMixerセクションを見てみると、音色の大部分がSampleセクション、次いでX-Subセクションで、Synthセクションの音はほとんど添える程度にしか鳴っていないことが分かります。
つまり、分かりやすく音を変えたい場合はSampleセクションに注目すれば良いことになります。
サンプルを加工して新しい音を作り出す
個人的に、今の音だとアタック部分にある「コン」という成分が邪魔だと感じたので、この部分を削っていこうと思います。
Sampleセクションに読み込まれている波形を拡大したところ、サンプルの冒頭にクリッキーなノイズ成分が入っていることが分かりました。
今回の目的では不要なので、再生範囲の黄色い印をドラッグしてノイズ成分が含まれないようにしました。
ついでにVolパラメータのAttackの値も少し遅らせて、アタックが優しめな音にしてみます。
ここまで来れば、かなり使いやすい音になったのではないでしょうか。
もちろんさらにSubLab内で作りこんでもいいですし、使い慣れたプラグインをインサートしてさらに加工することもできます。
このようにプリセットから少しずつ作り変えていく手法でも、十分にオリジナリティあるサウンドを作ることができます。
まとめ
SubLab XLは充実したプリセットと隅々までカスタムできるパラメータによって、まさに初心者から上級者、プロまであらゆる方に有用なプラグインです。
若干UIへの慣れは必要ですが、使いこなせばあらゆるベースサウンドに利用することができます。
もちろんSerumやVitalなど一般的なシンセでもサブベースは作れますが、サブベース特化のプリセット集を買うようなつもりで購入しても十分に価値のあるものだと考えています。
中でも特徴的なのはやはりX-Sub機能かなと思います。
単体で聴くとほとんど音程が感じられないような世界の話ではありますが、あるとないとでは全体的なクオリティにもかなり影響しかねない非常に重要な機能になっています。
特に現代の音楽では低域に重きが置かれるシーンが多くなっています。
現代の世相を反映したようなプラグインSubLab XLを入手して、是非低域にこだわってみてはいかがでしょうか。
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