ワンランク上の多彩なボーカルエフェクトを誰にでも!VocalSynth 2の使い方を解説!

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ボーカルに華やかさとバリエーションを!

多くの楽曲を構成する上で欠かせないボーカル
特にエレクトロニックな楽曲では様々な加工がボーカルに加えられていることが少なくないですが、思うようなサウンドを手に入れるのはなかなか難しいのではないでしょうか。

iZotope VocalSynth 2があれば、元のボーカルからは想像もつかないような多種多様なサウンドを簡単に得ることができます。

この記事では特に初心者の方に向けて、VocalSynth 2の効果的な使い方を紹介していきます。

iZotope VocalSynth 2セール情報

iZotope VocalSynth 2はこんな方におすすめ!

こんな方にオススメ!
  • ボーカルにバリエーションを加えたい方
  • 一歩進んだエフェクティブなサウンドが欲しい方
  • ボコーダーサウンドなどを楽曲に取り入れたい方

VocalSynth 2の使用例

ここからはVocalSynth 2の使い方を簡単に解説していきます!

VocalSynth 2では5つのアルゴリズム7種類のエフェクトを自在に組み合わせて、無限大の音色を産み出すことができます。

各部名称
  • ①Global Input Mode:グローバルモードの変更ボタン。(後述)
  • ②Presets:プリセットマネージャを開きプリセットを選択可能。
  • ③Biovox:人間の声道を推定してボーカルをコントロールするモジュール。ボーカルにシンセサウンドを加え、鼻声の度合いや息の量などを調整可能。
  • ④Vocoder:ボコーダーを再現するモジュール。モジュレーター(主に人間の声)でキャリア(シンセサイザー)を操作することにより、声以外の楽器を喋らせることが可能。
  • ⑤Compuvox:LPCと呼ばれる技術をベースにしたモジュール。低ビットレートな音を再現することで、古いおもちゃや昔のTTS(合成音声)のような効果を演出することが可能。
  • ⑥Talkbox:トークボックス(ギターやシンセサイザーの音をチューブを通し、口に入れて歌うエフェクター)を再現するモジュール。楽器が歌詞を歌っているような効果を演出することが可能。
  • ⑦Polyvox:ボーカルを元に生成したハーモニーをコントロールするモジュール。ハーモニーの音程についてはVOICINGタブ(後述)で変更。
  • ⑧PITCH/VOICINGタブ:音程に関係するメニューを切り替えて表示。PICTHタブでは入力音声の検出とピッチ補正、VOICINGタブではAutoモード・MIDIモード(後述)時の内蔵シンセサイザーの音程をコントロール可能。
  • ⑨Meter & X/Y Pad:③~⑦のモジュールごとの音量バランスを視覚的に調節。
  • ⑩OUTPUT:エフェクト音と原音のバランス、ゲート、パン振り、ステレオ幅、最終的な出力音量の調整が可能。
  • ⑪Effects Chain:7種類のエフェクトのオンオフ・順番を切り替えて音作りが可能。
    ・Distort:ディストーリョン。4種類の歪みを切り替えて使用可能。
    ・Filter:フィルター。4種類のフィルターを切り替えて使用可能。
    ・Transform:ギターアンプなどを再現したコンボリューションエフェクト。8種類のIRを切り替えて音に歪みなどを加えることが可能。
    ・Shred:オーディオの一部分を切り取ってリピートするエフェクト。リピートする音の幅やリズムはDAWのテンポに同期。
    ・Chorus:コーラス。音色に揺らぎを加えて深みやステレオ幅の広さを演出することが可能。
    ・Delay:ディレイ。音色に空間を演出することが可能。
    ・Ring Mod:リングモジュレーター。Freqが低いとトレモロのような効果、Freqを高くすると金属的な響きを音色に加えることが可能。

グローバルモード

VocalSynth 2では、モジュレーターキャリアという2つの音を組み合わせて新しいサウンドを作り出します。

モジュレーターは、VocalSynth 2をインサートしたトラックの音のことを指します。

キャリアは、グローバルモードを切り替えることで対応の音が変化します。

①のGlobal Input Modeボタンをクリックすることで、グローバルモードを切り替えることができます。

Autoモードでは、VocalSynth 2をインサートしたトラックの音がモジュレーターとキャリア両方に対応します。
VocalSynth 2がトラックの音を解析してピッチ情報を検出し、内蔵されたシンセサイザーを鳴らしてキャリアの役割を果たします。
このモードならボーカルトラックにVocalSynth 2をインサートするだけで音色が変化するので、最も簡単に使用することができます。まずはここから始めると良いでしょう。

MIDIモードでは、インサートしたVocalSynth 2にさらにMIDI信号を送ることで、キャリアの役割を果たす内蔵シンセサイザーの音程をコントロールします。
ボーカル素材の音程を楽曲のコード進行にぴったり合わせたり、全く新しいメロディラインをなぞらせることも可能です。

Sidechainモードでは、別のトラックからオーディオ信号サイドチェインで送ることでキャリアの役割を果たします。
このモードでは内蔵シンセサイザーは動作せず、外部から送られた音によって最終的な音色が左右されます。
より自由度の高い音作りを目指す場合に利用すると良いでしょう。

また、画面左側の各モードを選択すると、DAWごとの設定方法を画像付きで確認することができます。

MIDIの設定手順については、こちらも参考にご覧ください。

以降の説明は全てAutoモードを前提に行います。

プリセット選択と音作り

②Presetsボタンをクリックすると、プリセットマネージャーが開いてプリセットを選択することができます。

VocalSynth 2には購入したその日からすぐに使える多数のファクトリープリセットが収録されており、その中から選択するだけでプロが作ったサウンドを楽曲に取り入れることができます。

おすすめとしては、「Clear」フォルダの中のプリセットが特に使いやすくはっきりとしたサウンドが多い印象です。

いくつか参考に聴いてみましょう。

元音声

↑Before      After↓

プリセット『Added Texture』
プリセット『Shout Into The Tunnel』
プリセット『Death Metal』

いかがでしょうか。プリセットを適用するだけで、質感を加えるような自然なエフェクトから飛び道具的なサウンド、エッジの利いたデスボイスまで作ることができてしまいました。

これをゼロから作ろうと思うとなかなか苦労するのではないかと思います。

初めのうちは、このようにプリセットを選択するだけでも十分に多様なサウンドを得ることができるので、簡単にトラックに華やかさが加わります。

プリセットの中身も少しずつ見ていきましょう。

各部詳細説明
  • ①Enable:各モジュールをオン/オフ。
  • ②パラメータ:各モジュールのモード、音色の傾向、音程のコントロールなどを個別に操作。
  • ③Lvl:各モジュールの音量バランスを調整。中央のメーターと連動。
  • ④Synth Preset Selector:各モジュールに搭載されたシンセサイザーのプリセットを切替。
  • ⑤Advanced View Button:各モジュールに搭載されたシンセサイザーのより詳細な設定画面を表示。
  • ⑥Lvl(PITCHタブ):オリジナル音声にピッチ補正を加えた音のボリュームを調整。

上記画像は先にサンプルを挙げた『Added Texture』プリセットの画面です。

ここから、Vocoderモジュールのシンセプリセットを変更し、全体的に音量バランスを変更してみましょう。

↓Vocoderモジュールで『Gang o’Bees』のプリセットを選択し、⑥のLvlを下げたもの

このように、ほんのひと手間加えるだけで全く新しいサウンドを作ることができました。

これに加えて、Advanced View画面では各モジュールに搭載されているシンセサイザーのパラメーターを非常に細かく制御することが可能です。

さらに一段階上の音作りを求める方は、細かい調整を加えてみても良いでしょう。

充実の公式チュートリアル

ここまで主にプリセットに要点を置いて解説してきましたが、VocalSynth 2のポテンシャルはこれだけではありません。

VocalSynth 2のことがもっと気になる方、VocalSynth 2を最大限使い倒したいという方は、是非iZotope公式YouTubeチャンネルから提供されているチュートリアル動画を参考にすることをおすすめします。

多くの動画が日本語で提供されており、より実践的・ハイレベルなコンテンツが揃っています。

まとめ

iZotope VocalSynth 2は、誰でも簡単にエフェクティブなサウンドを得ることができるボーカル向けエフェクターです!

ボーカルに厚みを加えたいとき、シンセティックなコーラスが欲しいとき、エッジの利いたサウンドを楽曲に加えたいときなど、様々なシーンで活躍すること間違いなしのプラグインになっています。

皆さんもぜひVocalSynth 2を手に入れて、ワンランク上のボーカルを試してみてはいかがでしょうか。

こちらの記事はDTM・プラグインに精通したクランとリオンSTAFFが執筆した記事となります。

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