アナログEQの第一歩に最適!Pultec Passive EQ Collectionの使い方を解説!

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長年使い続けられる王道アナログEQをプラグイン化!

音楽制作に必須となるエフェクターのひとつにイコライザーがあります。

DAW付属のものをはじめ、MIXなど幅広く使われるのは癖のないデジタルEQなのではないでしょうか。
特に初心者の方はアナログ系EQを使ったことが無かったり、使う意味が分からない方も多いかもしれません。

しかしアナログ系EQを使うことで、その独特な挙動によりデジタルEQでは得にくい味付けを与えることができる場合があります。

Pultec Passive EQ Collectionは、伝統的に使われ続けてきた3種類の機材を使いやすくプラグイン化して一つにまとめたイコライザーです。

この記事では特に初心者の方に向けて、Pultec Passive EQ Collectionの効果的な使い方を紹介していきます。

Pultec Passive EQ Collectionの購入先

Pultec Passive EQ Collectionを含むUAD Essentials Editionバンドルは5月29日夕方までセール中!
単品総額25万円以上のプラグイン11種が入って約8,400円!

Pultec Passive EQ Collection単品購入の場合も、通常約51,200円のところ86%オフ!約6,680円!

Pultec Passive EQ Collectionはこんな方におすすめ!

こんな方にオススメ!
  • 自然かつ積極的な音作りをしたい方
  • 楽曲に馴染みやすいサウンドを求めている方
  • アナログEQのサウンドを楽曲に取り入れてみたい方

Pultec Passive EQ Collectionの使用例

ここからはPultec Passive EQ Collectionの使い方を簡単に解説していきます!

用途別の3種類のモデル

Collectionの名前を冠するだけあって、こちらの製品には3種類のEQがセットになっています。

目的別に使い分けることが可能なので、それぞれの特徴をざっくりと掴んでおくことがおすすめです。

Pultec EQP-1A

Low Shelf、High Peak、High Shelfの3バンドEQ。アナログ特有の微妙なずれや緩やかなEQカーブがあることにより、結果的に生まれる独特の音楽的なサウンドが有名。

Pulteq MEQ-5

2バンドのブースト、1バンドのカットからなるEQ。特に中音域のコントロールに特化しており、音色の存在感やパンチのコントロールに有用。

Pultec HLF-3C

ローカット、ハイカットのみを備えたシンプルなEQで、他2種よりも鋭いカーブで的確なイコライジングが可能。

おすすめの使用例

例1 : ベース(EQP-1A)

 使用プリセット : Bass Simple

↑加工前   ↓加工後

ベースの音に対し、ローエンドが自然に強調され太いサウンドになっていることが分かります。

例2 : ボーカル(MEQ-5)

 使用プリセット : Vocal Focus

↑加工前   ↓加工後

中域、中高域を持ち上げ、中低域をやや抑えます。ボーカルの質感を変えずに前に出すセッティングです。

例3 : ピアノ(HLF-3C)

 使用プリセット : Small Speaker

↑加工前   ↓加工後

小さなスピーカーで鳴らしたように帯域が限られ、Lo-Fiな効果を演出しています。

例えばボーカルに掛けたりすれば、自然なラジオボイス効果が得られるかもしれません。

詳細な使い方
Pultec EQP-1A
各部説明
  • ①プリセットブラウザ : 購入したその日からすぐに使えるファクトリープリセットを選択したり、ユーザーが作成したプリセットの登録・呼出が可能。
  • ②EQ Enable : EQ効果のオン/オフを切り替える。オフ(下向き)の場合ブースト/カットのみが無効化され、プラグイン回路を通ることによる音色の変化は発生する。
  • ③Low Frequencyブースト : 低音域に適用されるローシェルフEQのブースト量を調整。
  • ④Low Frequencyアッテネート : 低音域に適用されるローシェルフEQのカット量を調整。
  • ⑤Low Frequency : ローシェルフEQを適用する周波数を設定。(CPS = Hz)
  • ⑥High Frequencyブースト : 高音域に適用されるピーキングEQのブースト量を調整。
  • ⑦High Frequency Bandwidth : 高音域に適用されるピーキングEQのQ幅(鋭さ)を調整。
  • ⑧High Frequency : ピーキングEQを適用する周波数を設定。(KCS = kHz)
  • ⑨High Frequencyアッテネート : 高音域に適用されるハイシェルフEQのカット量を調整。
  • ⑩High Frequencyアッテネート セレクト : ハイシェルフEQを適用する周波数を設定。
  • ⑪Bypass/Gain : 最終的な出力ゲインを±12dBの範囲で設定。「OFF」に設定すると全ての回路をバイパスして完全なオフ状態になる。

EQP-1Aは全体に対して③~⑤、⑥~⑧、⑨~⑩というように大きく3つの部位に分かれています。

それぞれの部位において3つ、または2つのつまみを操作することによって、コントロールする周波数の決定とブースト/カットの量の選択を行います。

EQP-1Aの周波数設定は厳密ではありません。

特に③~⑤のLow Frequencyにおいて、同一の周波数に同時にブースト/カットを適用した時にフラットにならず、独特のEQカーブが見られます。

この曖昧さが「EQP-1Aらしさ」を生み出しており、シーンによっては効果的な色付けとして使うことができます。

Pulteq MEQ-5
各部説明
  • ①プリセットブラウザ : 購入したその日からすぐに使えるファクトリープリセットを選択したり、ユーザーが作成したプリセットの登録・呼出が可能。
  • ②EQ Enable : EQ効果のオン/オフを切り替える。オフ(下向き)の場合ブースト/カットのみが無効化され、プラグイン回路を通ることによる音色の変化は発生する。
  • ③Low Mid Frequency : 中低域に適用するEQの周波数を設定。(単位 : Hz)
  • ④Low Mid ブースト : ③で設定した周波数に適用されるピーキングEQのブースト量を調整。
  • ⑤Mid Frequency : 中域に適用するEQの周波数を設定。(単位 : Hz~kHz)
  • ⑥Mid Dip : ⑤で設定した周波数に適用されるピーキングEQのカット量を調整。
  • ⑦High Mid Frequency : 中高域に適用するEQの周波数を設定。(単位 : kHz)
  • ⑧High Mid ブースト : ⑦で設定した周波数に適用されるピーキングEQのブースト量を調整。
  • ⑨Bypass/Gain : 最終的な出力ゲインを±12dBの範囲で設定。「OFF」に設定すると全ての回路をバイパスして完全なオフ状態になる。

MEQ-5は、隣り合った2つのつまみが周波数とブースト/カット量に対応しており、それらが3セットあります。

帯域によりブースト/カットが異なるため注意が必要です。

Pultec HLF-3C
各部説明
  • ①プリセットブラウザ : 購入したその日からすぐに使えるファクトリープリセットを選択したり、ユーザーが作成したプリセットの登録・呼出が可能。
  • ②Enable : フィルター効果のオン/オフを切り替えるバイパス機能。(他プラグインと異なり、EQ効果を除いたプラグイン回路を通ることによる音色の変化は存在しない)
  • ③ローカット : ローカットフィルターの適用周波数を設定。(単位はHz)
  • ④ハイカット : ハイカットフィルターの適用周波数を設定。(単位はkHz)

HLF-3Cでは、設定した周波数に12dB/octの傾斜でハイカット/ローカットフィルタが適用されます。

極めてシンプルな機能ながら、限定的な周波数設定によって迷いなくフィルター効果を与えることができます。

まとめ

Pultec Passive EQ Collectionは、アナログEQの質感をデジタル領域に再現するプラグインです。

現代的なデジタルEQは精密なカットや音色のコントロールを行うのに便利ですが、その「できることの多さ」故に迷いが生じたり、自然なサウンドから離れていってしまったりするリスクがあるのも事実です。

アナログEQの良さというものは、そのコントロールの甘さ・EQカーブの緩やかさなどから生まれる独特の味わいにあります。カット方向よりは、積極的な音作りの中でブースト方向に利用することをおすすめします。

皆さんもぜひPultec Passive EQ Collectionを取り入れて、自然かつ存在感のあるサウンドを実現してみてはいかがでしょうか。

こちらの記事はDTM・プラグインに精通したクランとリオンSTAFFが執筆した記事となります。

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