シンプルなのに本格派サウンド!チャンネルストリップ入門に最適
EQやコンプなど複数の機能が一つにまとめられたチャンネルストリップ。本来はスタジオなどで使われるコンソールの機能を再現したものがほとんどですが、DTMにおいてもその効果は有用です。
「基本の音作りは全てチャンネルストリップで。不足を感じた時に初めて個別のプラグインを使う」と言う手法も存在するようですが、細々したつまみが多数搭載されているプラグインはなかなか取っ付きづらいものです。
Century Tube Channel Stripは、チャンネルストリップのオイシイところだけを抽出したまさに入門向けのプラグインです。
この記事では特に初心者の方に向けて、Century Tube Channel Stripの効果的な使い方を紹介していきます。
Century Tube Channel Stripの購入先
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Century Tube Channel Stripはこんな方におすすめ!
Century Tube Channel Stripの使用例
ここからはCentury Tube Channel Stripの使い方を簡単に解説していきます!
各部位ごとの簡単な使い方
Century Tube Channel Stripは大きく分けて4つの部位から構成されています。
それぞれの部位についても限界まで機能が削ぎ落されており、とにかくシンプルに使えることが追求されています。
左から右に①~④のセクションを順番に信号が通ります。
①はプリアンプセクションで、プラグインの入力音量を決定します。
上部のGainつまみは、扱う音声の種類によって選択します。コンデンサーマイクのような高出力の信号ではLowに、ダイナミックマイクのような低出力の信号ではHighが推奨されます。
下部のLevelつまみで信号の大きさを設定します。時計回りに回すと大きく、反時計回りに回すと小さくなります。
大きな信号を入力するほど、サウンドに真空管特有の歪みが付加されます。赤色のOLランプが点灯している時、内部回路でクリッピングが発生し音色が歪んでいることを知らせます。
②はEQセクションで、3バンドのイコライザーを設定することができます。
上段は高域に掛かるシェルビングEQ、中段は掛かる周波数を選択可能なピーキングEQ、下段は低域に掛かるシェルビングEQです。
それぞれ周波数の記載がありますが、どのバンドもゆるやかなカーブで自然に掛かる印象なので、参考程度にすると良いでしょう。
筆者の環境で検証したところ、上段(10kHzの表記)は1kHz前後から上、下段(110Hzの表記)は400Hz前後から下を目安に緩やかな変化が見られました。
精密なEQコントロールよりは、ざっくりした音作りに使うことをおすすめします。
③はOPTOレベラーセクションで、オプティカル(光学式)コンプレッサーを搭載して全体的な音量差を整えることができます。
Compressionつまみを時計回りに回すことで音の圧縮が発生し、音量差が均一化されます。
詳細なパラメーターが存在しない分、より直感的にコンプを扱うことができます。
④はマスターセクションで、最終的な出力音量を決定します。
詳細な使い方
おすすめの使用例
例1 : ボーカル
使用プリセット : Aggressive Male Voxを微調整
↑加工前 ↓加工後
ハイゲインに設定することで真空管の歪みを与えた後、EQで高域と中域を持ち上げています。
全体的にコンプレッションを与えることで、音を前に押し出す効果も期待できます。
例2 : アコースティックギター
使用プリセット : Acoustic Guitarを微調整
↑加工前 ↓加工後
歪みはあまり加えず、高域を自然にブースト+低域寄りの中域をカットしてすっきりした印象にしています。
コンプレッサーはゲインリダクションが2~3dB程度の範囲に設定されており、ピークを軽く抑えて音を整える効果が期待できます。
例3 : スネアドラム
使用プリセット : I Want A Big Beatを微調整
↑加工前 ↓加工後
ハイゲインにすることでピークに若干の歪みを加え、各帯域をブーストすることで太い音を演出します。
まとめ
Century Tube Channel Stripは、DTMにチャンネルストリップを取り入れるのに最適な入門向けプラグインです。
一般的にチャンネルストリッププラグインといえば実機が存在する機材のモデリングが多いですが、このプラグインはモデルが存在せず、使いやすい必要十分な機能と真空管系のサウンドを搭載しています。
皆さんもぜひCentury Tube Channel Stripを取り入れて、チャンネルストリップを扱う第一歩にしてみてはいかがでしょうか。