ボーカルエディット入門の新定番!Synchro Arts RePitchの使い方を解説!

Synchro Arts
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直感的にボーカルをコントロール!歌唱の心強いお供に!

歌モノ楽曲や歌ってみたなどボーカルが活躍するシーンと切り離せないのが、ボーカルエディットです。

ただ単に歌唱を補正するというだけでなく、より豊かな表現のために後から調整を加えるなど、現代の音楽制作ではほぼ必須ツールとなっています。

Synchro Arts RePitchがあれば、どなたでも簡単にボーカルエディットを楽曲に取り入れることができます。

この記事では特に初心者の方に向けて、RePitchの効果的な使い方を紹介していきます。

Synchro Arts RePitchの購入先

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他、Elements版や他製品からのクロスグレードもセール中!

RePitchはこんな方におすすめ!

こんな方にオススメ!
  • ボーカル曲を制作したい方
  • 歌ってみたに挑戦したい方
  • オーディオファイルのピッチ加工を行いたい方

RePitchの使用例

ここからはRePitchの使い方を簡単に解説していきます!

基本の使い方

①オーディオトラックにFXとしてRePitchを立ち上げ、オーディオデータを読み込む。※ARA対応

一般的なエフェクトプラグインと同様にRePitchを立ち上げた後、上部のCaptureボタンをクリックしてオーディオを再生することで、RePitch内にオーディオデータが読み込まれます。

また、Synchro Arts製品はARA(Audio Random Access)※に対応しているため、ARAプラグインとして利用することも可能です。ARAプラグインの場合、Captureは不要です。

※ARA : DAWとプラグイン間でより自由度の高いデータのやり取りが可能な規格。Studio One, Cubase, ProToolsなど多くのメジャーDAWが対応。

ARAの使い方は各DAWのマニュアル等をご参照ください。

Studio Oneでは、メイン画面左上の「i」マーク(インスペクター)から「イベントFX」を有効化し、インサートを選択することで利用可能です。

以後、ARAプラグインを使用して説明します。

②マクロを選択して自動的に補正を行う(または自動での補正を行わない)

まずは画面左上からスケールを選択します。デフォルトではChromatic(一般的な12平均律)が選択されています。

自動で検出されたスケールが一覧に並んでいる場合もありますが、今回は「Scales…」をクリックして手動でスケールを選択します。

スケール選択画面ではメジャー/マイナースケールを始めとして様々な民族音階、教会旋法などに対応しているほか、基準となるチューニングを変更したり12平均律以外の多様な音律、微分音にまで設定することが可能です。

今回は楽曲に合わせてEメジャースケールを設定し、「Add」をクリックして一覧に加えました。

スケールを選択したら、上部のSelect a Macro欄から音程の自動補正の有無を選択します。

High Pitch Vocal(高音)、Low Pitch Vocal(低音)、Nomal Pitch Vocal(中間)から音域を選択した後、以下のオプションを選択できます。

・No Snapping Notes to Scale : 音程の自動補正を行わない。(各種ツールを使った手動補正のみ行う)
・Snap Notes to Measured Scale : 自動検出したスケールに音程を補正する。
・Snap Notes to Selected Scale : 設定したスケールに音程を補正する。
・Snap to Selected Scale & Shift Formant : 設定したスケールに音程を補正し、フォルマントを変更
(フォルマント変更はNomal Pitch Vocalのみ選択可能)

③各種ツールを使い手動で補正を行う。

各種搭載されたツールを使い、気になる音程・タイミングを個別に補正することが可能です。

詳細な使い方
各部説明
  • ①Macro Selector : 音程の自動補正を選択。(上記参照)
  • ②Macro Settings : Macroの詳細設定が可能。ボーカル以外の楽器の自動補正を行う場合などはこちらで設定。
  • ③Undo / Redo : 加えた変更を元に戻す/やり直す。
  • ④Region Mode : 1トラックに複数リージョンがある時、複数リージョンにまたがった編集を可能にするか、個別に編集するかを選択。
  • ⑤Bypass : RePitchをバイパスし、加工前のサウンドを確認。
  • ⑥Screen Lock : オフの時、再生位置に合わせて画面が自動スクロール。オンの時、画面が動かない。
    ノーツを選択中は自動でオンになる。
  • ⑦Settings / Help : 環境設定の変更 / オンラインユーザーガイドを開く。
  • ⑧Scale : 自動補正・手動補正の際に基準となるスケールを設定。(上記参照)
  • ⑨Pitch Display / Level Display : メイン画面の表示をピッチ表示/音量表示で切り替える。
  • ⑩各種ツール : 手動での補正に利用可能な各種ツール(後述)
  • ⑪Note Edit Mode : ピッチ・タイミング両方の補正が可能なモードと、ピッチ補正のみが可能なモードを切り替える。
    カーソル範囲の都合上ピッチ補正しにくい場合があるので、適宜ピッチ補正のみモードを利用するとベター。
  • ⑫Formant Shift : リージョン全体のフォルマント(声の男声的/女声的な要素)を一括で変更。
  • ⑬Note and Scales Displays : メイン画面。この画面上で各ノートごとの音程・タイミングを補正する。
  • ⑭メイン画面に表示する波形の縦幅を調節。
  • ⑮メイン画面の縦軸拡大率を調節。
  • ⑯スクロールバー(縦)
  • ⑰スクロールバー(横)
  • ⑱横スクロールバー上に表示する波形の縦幅を調節。
  • ⑲メイン画面の横軸拡大率を調節。
各ツール説明
  • ①Selector : ノーツを選択・移動させるメインツール。
  • ②Center Notes : 「センターノートコントロール」画面を表示し、各音程の中央に対しどの程度ピッチを合わせるか調整。
  • ③Draw : ピッチ線を手動で描画。
  • ④Shaper : ピッチ線の間に複数点を打ち、各点を動かすことで自然なピッチ変化を保ったまま補正。
  • ⑤Split : ノートを分割。
  • ⑥Warp Point : ノートの端にワープポイントが表示され、上下にドラッグすることでノートの長さ(=タイミング)を補正。
  • ⑦Pan & Zoom : メイン画面をドラッグすることで表示位置を移動。Alt+ドラッグすることで縦横それぞれの拡大率を変更
具体的な使用例

実際に補正を行う際の手順例を紹介します。

複数音が繋がっているノートをSplitツールで分割します。

前の音の母音と次の音の子音の境目を見極めるのがコツです。

音程の中央からズレのあるノートに対して、Center Notesツールを使って中央に合わせたりSelectorツールで直接移動させることで補正します。

Warp Pointツールを使って、ズレのある緩やかなカーブ部分の音程を補正します。

Note Edit Modeがピッチ・タイミング両方の補正が可能な状態で、ノートの左右端にカーソルを置くとノートの長さを調整できます。

これによりタイミング補正を行うことが可能です。

またピッチ変更を利用して、1本のボーカルからハモリを生成することも可能です。

↑オリジナル   生成したハモリ↓

↓オリジナル+ハモリ

全体を自動補正した後、スケールに合わせて三度下(-3または-4半音)に移動させました。

単体で聴くと若干音質の劣化が感じられますが、メインと合わせるとかなり自然に聞こえるのではないでしょうか。
基本的にはオケと混ぜて使うことを考えると、かなり実用レベルでしょう。

他にも、メロディのあるループ素材のフレーズを作り変えることなどが可能です。

↑オリジナル   修正後↓

マイナースケールのアルペジオ素材をメジャースケールに変更しました。

まとめ

Synchro Arts RePitchは、初心者にこそおすすめしたいピッチ補正プラグインです。

筆者は普段ピッチ補正の際にはCelemony Melodyne Studioを使用していました。今回RePitchを使ってみて、勝るとも劣らない実力を秘めていることを確信しました。

ボーカルトラックの補正に特化した機能と非常に直感的なUIを持ち、どんな方にも使いやすい製品になっています。中でも、ハモリ生成などで大きくピッチを動かした時の音質劣化の少なさ、そしてタイミング補正のUIの分かりやすさには目を見張るものがあり、是非今後Melodyneとの合わせ技で使っていきたいプラグインだと感じました。

何より、Standard版でも比較的お求めやすい価格なのが魅力的です。

皆さんもぜひRePitchを手に入れて、ボーカル楽曲の手助けにしてはいかがでしょうか。

こちらの記事はDTM・プラグインに精通したクランとリオンSTAFFが執筆した記事となります。

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